一般にひとつのシステムは複数のソースファイルで構成され、あるソースから別のソースで定義された変数や関数を参照します。ここでは変換のプランによりどの変換モードを選択すればよいか説明します。

とにかく全て難読化したい

とにかく全てのソースの全ての名称を変換します。難読化という観点では一番有効で、かつ一番シンプルなプランです。

プロジェクトの全てのソースを選択して一度に変換します。A.php から B.php で定義された関数を呼んでいる場合、少なくとも初回の変換時には A.php と B.php は同時に変換しなければいけません。なぜなら、B.php 内で変換された関数名は、A.php の呼び出し箇所で同じ名前に変換する必要があるからです。変換モードは「全ての名称を変換する」を選択します。

このモードで変換すると A.php と B.php のそれぞれで定義されているワードの一覧がマップに保存されます。以降のソース修正時には、このマップを指定する事で、修正したソースだけを個別に変換する事も可能です。

クラス内部で使用している private メンバだけを変換し、他のソースには影響させたくない

変換モードで「privateメンバのみ変換」を選択します。この場合は変換したいソースを1つだけ選択します。他のソースでそのメンバを使用している事はないので、同じ名前に変換する必要がある箇所はありません。

このプランで複数のソースをまとめて変換する場合は逆に注意が必要です。例えば A.php に public メンバ hoge があり、B.php ではたまたま同名のメンバ hoge を private で定義している場合、A.php の hoge が変換されてしまいます。本ツールではPHPの文法的な解析はせず、変換対象ワードを単純に文字列変換するだけなので、このような事が起こってしまいます。この場合、ソースを1つずつ変換して下さい。

特定のクラスだけを難読化し、他のソースは影響箇所のみの最小限の変換をしたい

このケースでは2段階の変換をします。まず難読化したいソースだけを選択して「全ての名称を変換する」モードで変換します。

次に残りの(上で難読化したクラスを使用している)ソースを選択し、上で作成されたMAPを指定した上で「他ソース内で変換された名称のみ変換」モードで変換します。上で変換された名称の使用箇所だけが変換後の名前になります。